研究課題/領域番号 |
21730146
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
足立 研幾 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (70361300)
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キーワード | 国際レジーム / レジーム間相互作用 / 規範 / NGO / 通常兵器 / 国際制度 / 規範起業家 / 知識共同体 |
研究概要 |
平成23年度は、22年度に引き続きレジーム間相互作用についての理論的研究を進めた。特に、規範の形成過程に関する理論的文献の精読を中心に行い、既存のレジーム間相互作用研究、および規範研究の問題点を浮き彫りにする作業を行った。そうした成果は、「国際制度間関係とグローバルガヴァナンス」と題した書評論文として公刊したり、国際学会での報告ペーパー""Countering Norm Creation: Tug-of-War between Norm Entrepreneurs and Norm Protectors on Access to Essential Medicines"として研究報告を行ったりした。 また、レジーム間相互作用を促進するアクターの研究としては、NGO以外のアクターへと視野を広げるのではなく、NGOの役割をより深く分析することを行った。そうした研究の成果は、"NGOs in Conventional Weapons Negotiations: Influential Advocators or Tamed Advisors?と題した英文ペーパーにまとめ、国際学会で報告した。 また、ワシントンDCに滞在していたため、実務家との交流なども行うことで、理論研究を補うことを行った。そうした中で、これまで進めてきた理論研究の知見を、日本外交分析に援用することも試み、そうした成果の一部は、シンポジウムや講演などで報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ワシントンDCで学外研究の機会を得たため、海外調査の計画をはじめ、当初の計画内容からは若干変更を行っている。しかし、その分、国際学会などでの報告を複数行うこともでき、そうした学会での質疑応答、コメントを通じで理論的な考察を深めることができており、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
計画最終年度である平成24年度には、これまでの研究をまとめる作業を行う予定である。ただし、当初計画よりも、包括的な規範の形成過程全般にまで踏み込んだ形で考察を進めていきたいと考えている。レジーム間相互作用促進アクターの分析もしっかりとやりつつ、そこにはとどまらないより大きな研究へとまとめていくべく努力したい。
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