研究課題
本研究の目的は、どのような要因が入札者間の競争を促進するのかを明らかにするため、実際の入札データを用いて、入札および落札価格の決定要因を実証的に分析することである。本年度は、昨年度に構築したデータセットを用いて実証分析を行った。特に、実際に談合を行っていたとして競争当局によって立入調査を受けたある地方公共団体の公共建設工事の入札データを用いて、立入調査前後で価格を決定する要因にどのような相違があるかについて明らかにしてきた。その結果、調査前と調査後において入札参加者数などの各入札案件の特性や入札者特性の効果に大きな違いがあることが明らかになるなど、談合を見破るための重要な手がかりを示すことができた。具体的な成果は、上記研究の初期段階のものを日本経済政策学会年次大会で報告して、現在最終成果のとりまとめを行っている。また、本研究のテーマの基礎となっているトピック、市場における企業間の相互作用が市場成果にどのような影響を与えているかについての関連研究として、市場からの退出やイノベーションなど様々な側面にフォーカスして、国内外の学会やセミナー、国際的学術雑誌やディスカッションペーパーとして多くの研究成果を発信してきた。これらの研究成果は、すべてウェブ上で途中経過を含め公開しており、広く社会に対して情報発信をするよう努めている。
すべて 2011 2010 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件) 備考 (1件)
Discussion Paper, School of Economics, Kwansei Gakuin University
巻: No.67 ページ: 1-39
Research Policy
巻: (In press) ページ: 1-11
巻: No.64 ページ: 1-39
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