成果は未公刊の3つに大別され各々、未公刊の論文となっている。第一に、経済産業研究所実施の企業向けアンケートで調査された企業の借入契約条件等、及び、企業への貸し手銀行のデータを用い、新規借入に際し、メインバンクからのみ借り入れている場合、メインバンクに加えメインバンクでない銀行からも借り入れている場合に比べ金利が高いことを明らかにした。第二に、銀行が預金保険から得られるベネフィットを引き上げるようにリスクテイクをし、モラルハザードが発生していること、このようなモラルハザードは、適切に設計された公的資金の注入により抑制できることを明らかにした。第三に、アジア全域の銀行のデータを用い、政府系、外資系、国内民間の3所有形態の銀行を比較し、政府系銀行が3形態のなかでもっとも収益性も費用効率性も低いことを明らかにした。
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