研究概要 |
中小企業向け融資市場において,企業側が相見積もりを取っている場合でも,メインバンクが単独融資する場合はそうでない場合よりも平均で0.5%程度高い約定金利(短期融資)を設定していることが2008年の中小企業向けアンケート調査の個票データを用いた統計的分析から明らかとなった.このプレミアムは統計的に有意であり,かつ約定金利の標本中央値1.9%に比して無視できない経済的インパクトを持っている.とくにメインバンクに一時的資金繰り難時の救済を期待している企業でこの傾向が顕著であることがわかった.
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