研究課題
本プロジェクトは「15世紀から19世紀にかけての商業と交通の要となった北西ヨーロッパ諸都市のネットワーク機能を「ゲートウェー」をキーワードに、交通・流通の諸側面を統合・比較しながら分析することを目的とした。具体的成果としては、代表者自身の博士論文(2004年)研究を発展深化させる論文を発表するとともに、2008年から開催してきた研究セッションを総合する論文集をベルギーとイタリアの交通史研究者(Ca Foscari大学との共同編集し、さらに共著の形で理論的枠組みを発表する作業を行ってきた。科研費年度の後半にあたる2012年度は、論文集および共著論文の理論的枠組みの是非を問うかたちでのヴェニスのカ・フォスカリ大学で国際ワークショップを二日間にわたって開催(2011年1月)した。さらにFavero氏とSerruys氏とともに、参加13論文を共同作業で校正し、理論的枠組を付議するため、編集ミーティング(2011年4月)を行い、個別著者との打ち合わせを繰り返し(2011年6月-9月、2012年1月までに第二稿を得た。このような活動によって、自身の研究においても、視野を広げ、理論的支柱のある議論ができるようになった。2012年1月のアジア地域の商館を中心とした研究会では「仲買人」を視点にアムステルダムの商業機能を比較可能に提示し、4月の建築史の研究会では、筆者の本来専門ではない、オランダの別地方、フリースラントの都市ネットワークについて、別ヴィジョンを提示することができた。
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Praktiken Des Handels, Irseer Schrift
巻: 6 ページ: 407-436