研究概要 |
今年度は、これまでの研究知見をベースに、具体的調査データを収集するために、主に2つの調査を実施した。一つは(1)一般消費者対象「不祥事企業における定量調査」、二つ目は、(2)ソーシャルメディアを対象にした「不祥事企業におけるネット上の口コミ調査」である。(1)の定量調査では、2007年以降に発生した代表的企業不祥事である石屋製菓、ミートホープ、赤福、船場吉兆、美少年酒造の事例を対象に、北海道、三重県、大阪府、熊本県、東京都の消費者2,000名を対象とした調査データをインターネット調査により収集した。これらのデータから分析を行うことにより、信頼回復可能な企業は、消費者との間で商品を通じた絆、信頼を醸成していること、地域貢献活動が地域のバックアップには不可欠であることを検証した。また、(2)の口コミ調査ではインターネット上のブログ等の書き込み定性情報を収集した。これらのデータの分析により、地域企業をバックアップしている絆を検証した。 次年度(最終年度)、これらのデータを元にSASS等の統計ソフトを活用して分析を行い、地域企業における不祥事企業の事例をもとに、地域社会貢献活動が信頼回復の企業評価に与えた影響要因を総合的に考察する予定である。
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