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2011 年度 実績報告書

不祥事を起こした地域企業における信頼回復要因と企業評価

研究課題

研究課題/領域番号 21730285
研究機関北海道大学

研究代表者

北見 幸一  北海道大学, 大学院・メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (90455626)

キーワード企業不祥事 / ブランド / 信頼 / ロイヤルティ / ブログ
研究概要

本研究の目的は、不祥事を起こした地域企業が信頼回復を果たす要因を考察することである。本年度の定量・定性調査の結果では、消費者の立場からは不祥事を起こした企業に対する評価は地域貢献だけではないことが示唆された。
A社に関する定性調査では、A社の事件発生から3日間のポジディブワードで抽出された1034件のブログ記事の分析を行うと、商品に関する評価(商品評価)が多くを占めていることが分かった。また同様にB社のブログ記事の分析を行うと、A社と同様に商品評価に関する記事が多く書き込まれていた。このように消費者が自発的に書き込まれたブログ記事によれば、商品に対する愛着や食べたい、残してほしいなどの商品への評価まずは多く書き込まれていることが分かる。このことは商品力を高め、顧客ブランド・ロイヤルティを高めておくことが有効であることを示唆している。
また、定量的調査結果を元にした重回帰分析の結果も同様な結果を示唆している。A社に関する分析結果では、信頼回復評価に与える要因としては「商品力」に関するものが大きな影響を与えており、次に「手続き的公正」「相互作用的公正」が続いた。またB社に関する分析結果も同様に「商品力」に関するものが大きな影響を与えていた。
消費者の視点ではまずは商品力に関するものが信頼回復に大きな影響を与える可能性が示唆されている。常時から顧客ロイヤルティを高めておくことが、万が一の場合に発生する不祥事から信頼を回復するためには重要なことである。企業は不祥事への対応策を考える上でも顧客のブランド・ロイヤルティをどのように創造するのかの戦略が求められるのである。
また、本研究の結果は、日本広報学会、日本広告学会で報告された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ブランド危機におけるブランド・ロイヤルティ:ネット上の書き込み内容分析による考察

    • 著者名/発表者名
      北見幸一
    • 雑誌名

      メディア・コミュニケーション研究

      巻: 第61巻 ページ: 5-33

    • 査読あり
  • [学会発表] ブランド危機における高ロイヤルティ顧客の重要性2011

    • 著者名/発表者名
      北見幸一
    • 学会等名
      日本広告学会,第42回全国大会
    • 発表場所
      近畿大学(東大阪市)
    • 年月日
      2011-11-13
  • [学会発表] 地域企業の不祥事と信頼回復要因に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      北見幸一
    • 学会等名
      日本広報学会,第17回研究発表大会
    • 発表場所
      東京経済大学(国分寺市)
    • 年月日
      2011-10-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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