研究概要 |
平成23年度は,前年度までの研究を引き継ぐ形で下記の研究を行った。 (1)米国特許庁の特許データベースを利用した,日本のエレクトロニクス企業における研究開発の国際化と多角化に関する体系的データベースの構築と分析作業 (2)文献・学術論文等のサーベイと経験的データのすり合わせに基づく理論的枠組みの構築作業 (1)については,米国NBER (National Bureau of Economic Research)による米国特許データベース,および東洋経済新報社『海外進出企業総覧』などを利用した日本企業の研究開発活動のデータベースの構築作業を準めた。この作業は一昨年度より継続的に実施してきたが,特に本年度は,海外子会社における技術開発活動と,日本親会社の実施する技術開発活動の内容の相違,特に海外子会社の技術開発を通じた多国籍企業の技術開発活動の多角化の実態に関する分析を進めるためのデータの収集・整理を中心に作業を実施した。 (2)に関しては(1)で実施している作業と関連して,製品・事業,および技術開発に関する多角化の経営学的研究を中心として文献・論文の収集を進め,実証分析に耐えうる独自の理論的枠組み構築の可能性について検討を行った。 以上,(1),(2)の作業を往復しながら本年度は研究を進めた。今後はこの成果を再度検討した上で,学術誌等への投稿について検討していきたい。
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