研究課題
本年度の研究実績を、以下の3つのカテゴリーに分けて報告する。(1)データベイランスシステムに関する研究成果データベイランスシステムやそのアーキテクチャコントロールに関する文献研究ならびに企業調査を行った。特に今年度は、昨年度までの研究成果や海外研究者との議論をふまえながら、データベイランスシステムの社会的影響についての議論を精査し、その内容をまとめた論文を海外ジャーナルに投稿し、掲載された。ここでは、データベイランスシステムのもたらす長期的影響についても言及し、それらに対する考察を行う上で理解されるべき点を明らかにした。(2)日本の情報プライバシー保護制度に関する研究成果共同研究者とともに、日本の個人データ保護制度の歴史的な変遷とその背景について分析し、それをまとめた論文が海外ジャーナルに掲載された。この論文では、日本の個人データ保護制度の成立を、技術や経済環境といった要因から考察している。(3)関連する研究成果上記の(1)および(2)に加えて、日本の監視社会についての国際学会報告を行い、その内容を精査した論文が海外ジャーナルに採用された。データベイランスシステムは、「監視システム」の一つとしてもみなされうるものであり、本研究のテーマとも深く関係する。この論文では、「監視システム」の技術的発展のみならず、日本社会における「世間」概念のトランスフォーメションという観点から、日本において「監視」が許容される状況について論じたものである。
すべて 2011 2010 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Journal of Information, Communication and Ethics in Society
巻: 90(1)(招待論文) ページ: 5-19
Policy and Internet
巻: 2(2) ページ: 95-126
Computers and Society
巻: 40(3)(招待論文) ページ: 38-49
http://kenqweb.office.ehime-u.ac.jp/Profiles/0002/0001663/profile.html