• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

オフショア化戦略の成否決定要因の分析:日本企業に対する知見の提供を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 21730321
研究機関新潟大学

研究代表者

伊藤 龍史  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 講師 (60445872)

キーワードオフショア化 / 定性的比較分析 / 意思決定
研究概要

平成23年度までに、オフショア化の事例を広く収集し、それらのデータを用いて、設定した複数のリサーチクエスチョンへの回答を導出した。それと同時に、オフショア化研究のサーベイを行い、先行研究で明らかになっている点およびそうでない点について整理した。その結果、オフショア化の成否をみるためには、各企業が行ったオフショア化の継続可能性(中断可能性)を結果変数とすることが好ましいと判断した。
平成23年度においては、オフショア化研究を戦略論の立場からサーベイし、論文にまとめた。また、オフショア化を継続させようとする各企業の取り組みの様子(「オフショア化努力」と名付けた)について、定性的比較分析を用いていくつかの典型的なパターンを明らかにした。さらには、オフショア化を行う企業が自身のオフショア化を中断させまいとする行い(意思決定)について、KauffmanのNKモデルを用いてモデル化した。こうした作業を通して、日本企業による成功的なオフショア化戦略をプロトタイプ化することができた。さらには、研究期間を通して調査してきたオフショア化現象を題材として、国際化時代における戦略的マネジメントの解説を行う書籍を執筆した。
本年度に行った研究は、オフショア化研究に対して次の点で新たな貢献をなすものであった。すなわち、オフショア化を行う企業の「意思決定」および「努力的取り組み」に焦点を当て、データの整理、分析、およびモデル化を行ったという点である。オフショア化現象は近年確認されるようになったものであり、先行研究では「既存の理論を援用して説明づけようとする」という取り組みがなされてきた。これに対して本研究では、独自の分析枠組みを構築するとともに、事例を独自に収集し、分析にかけ、オフショア化そのものの理論構築を図った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] オフショア化戦略の意思決定モデルと成果2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤龍史
    • 雑誌名

      経営戦略研究

      巻: 第12号(掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] オフショア化研究の戦略論的サーベイ2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤龍史
    • 雑誌名

      新潟大学経済論集

      巻: 第92号 ページ: 99-113

  • [雑誌論文] アンダーパフォーム状態にある中小企業によるアライアンス2011

    • 著者名/発表者名
      伊藤龍史
    • 雑誌名

      産業経営

      巻: 第48号 ページ: 21-41

    • 査読あり
  • [学会発表] オフショア化努力に関する分析2011

    • 著者名/発表者名
      伊藤龍史
    • 学会等名
      国際ビジネス研究学会第18回全国大会報告
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2011-10-23
  • [図書] 国際化時代の戦略的マネジメント2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤龍史
    • 出版者
      新潟日報事業社

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi