研究課題
若手研究(B)
本研究では、イギリスの病院におけるガバナンスの先進的な実践を考察し、日本の病院経営に対する示唆を導きだした。手法は、文献ビューおよび質的研究としてのインタビュー調査であった。研究の結果、個々の専門病院におけるガバナンスの実践方法を明らかにできた。その際、現在の病院は、21世紀以降、ボランティア・セクターとのパートナーシップなど、各セクターが協同関係にあることから生み出された産物であるという歴史的な考察も整理できた。また、プライマリーケアを施すクリニックの運営についても検討した。日本への示唆としては、私立病院と公的病院とに分けられる。前者に対しては、専門病院でのガバナンスの実践が透明性および理事会の機動性の面で大いに生かされることができ、そこでの事例は民間企業のガバナンス手法に対してもインパクトを与えるものと思われる。後者に対しては、クリニック内でのスタッフの動機づけが生かされることができると見出した。下記のようにさらなる調査を継続中であるが、今後論文等にて学術的かつ実践的な示唆をより詳細に明らかにする予定である。
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立命館経営学(立命館大学経営学会)
巻: 第49巻第4号 ページ: 35-46
THE RITSUMEIKAN BUSINESS REVIEW
巻: Vol.48 No.2 & 3 ページ: 99-111