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2009 年度 実績報告書

保険市場における「競争」と「協調」に関する経済分析

研究課題

研究課題/領域番号 21730339
研究機関長崎大学

研究代表者

大倉 真人  長崎大学, 経済学部, 准教授 (50346904)

キーワード保険 / 競争 / 協調 / 経済分析
研究概要

1996年の保険業法改正以降、保険料率(価格)競争がさかんになっている。しかしながらこのような潮流は、必ずしも保険市場が競争一辺倒になってきていることを意味している訳ではなく、現実の保険市場は、完全に競争的でもなければ、完全に協調的でもない。
以上のように考えた場合、現実の保険市場の姿を明らかにするためには、具体的にどのような利害の対立あるいは一致が存在するかについて知る必要があり、またその上で、これらの利害が各保険会社の経営戦略にどのような影響を与えているのかを考察する必要があると言える。
上に示した背景を基礎に、本研究では、「協調」と「競争」とが混在する保険市場を想定した上で、各保険会社がどのような場合において「競争」あるいは「協調」戦略を採用するのかについての一般的な理論の構築を主たる目的とした。また同時に、そのような戦略が社会的に望ましいものであるか否かについても検討していくこととした。
本研究ではより一般的な理論構築を目指していることから、研究の方法として、(ミクロ)経済分析を採用した。なお今年度は研究期間の初年度であることから、分析対象を保険市場に限定することなく、より一般的な意味での市場分析を行うことで、「協調」および「競争」の(経済学における)より明確な特徴づけを行った。
得られた研究成果は2本の論文および1本の研究発表として公表されているが、その内容を簡単にまとめると以下のようになる。
まず、各企業は、一面においては「競争」を選択する一方、別の一面では「協調」を選択する可能性があることを明らかにした。次に、そのような「協調」が必ずしも自発的に行われるとは限らないことを明確にした。さらにその上で、「協調」の選択が社会厚生の点から見て必ずしも望ましいとは限らないことを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] An Economic Analysis of Coopctitive Strategies in the Game Software Market2010

    • 著者名/発表者名
      OHKITA Kenichi, OKURA Mahito
    • 雑誌名

      Discussion Paper, Faculty of Economics, Nagasaki University 2010-1

      ページ: 1-15

  • [雑誌論文] The Vertical Differentiation Model in the Insurance Market2010

    • 著者名/発表者名
      OKURA Mahito
    • 雑誌名

      Discussion Paper, Faculty of Economics, Nagasaki University 2010-3

      ページ: 1-7

  • [学会発表] 保険会社における「商品説明投資」に関する経済分析-垂直的差別市場モデルを用いた分析-2009

    • 著者名/発表者名
      大倉真人
    • 学会等名
      損害保険研究会
    • 発表場所
      損保会館(東京都)
    • 年月日
      2009-12-18
  • [備考] 雑誌論文2本のダウンロード先(長崎大学経済学部ホームページ)

    • URL

      http://www.econ.nagasaki-u.ac.jp/introduction/discussion.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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