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2009 年度 実績報告書

無形資産の資産計上を支持する実証的証拠の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21730360
研究機関山形大学

研究代表者

緒方 勇  山形大学, 人文学部, 講師 (40435300)

キーワード無形資産 / R&D / 研究開発費 / 広告宣伝費
研究概要

平成21年度は、まず、企業財務データ、株価データや会社四季報のデータを入力・加工して、計量分析を行うためのデータセットの構築を行った。企業財務データは日経NEEDSから、株価データは東洋経済新報社から、そして研究開発費の予定額については会社四季報から入手した。
上記のデータセット構築の後、まずは、一つ目の研究課題である、「広告宣伝費や研究開発費の効果はどの程度の期間まで持続するか」について分析した。
近年の企業経営において、研究開発費や広告宣伝費などの無形資産への投資がますます重要になりつつある。しかし、現行の会計制度のもとではこれらの投資を無形資産として資産計上することができず、これが財務諸表の有用性を低下させる一因となっている。そこで本研究では、日本企業を対象にして、研究開発費や広告宣伝費が無形資産価値に与える効果と継続期間について調査した。分析の結果、無形資産を多く保有している企業では、研究開発費が有効に機能しており、その効果の継続期間は4年程度であることが判明した。なお、広告宣伝費の効果について積極的な証拠は発見できなかった。本研究の分析では、回帰モデルの当てはまりの良さの指標としてAICを用いている。
本研究の結果からは、特に研究開発費においては、現在の会計制度のようにその資産計上を認めないのは費用収益対応の原則上問題があることが示された。このことは、研究開発費の資産計上を支持する実証的な証拠である。しかしながら、広告宣伝費については、(少なくとも本研究からは)その資産計上を支持する証拠は得られていない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 無形資産投資効果の持続性-日本企業における実証研究-2010

    • 著者名/発表者名
      緒方勇、佃良彦
    • 雑誌名

      山形大学人文学部 研究年報 第7号

      ページ: 101-120

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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