本年度の研究の内容として、大きく1つは「人的資源の評価と測定手法に関する実態分析」と、もう1つは「自己創設無形資産会計に係る当初の会計処理-IASB審議提にとAASB討議資料第138号に焦点を当てて」に関する理論研究を行った。 前者は、(1)人的資源に関する測定の重要性、(2)人的資源に関する測定の進捗状況、および(3)人的資源に関する測定尺度の利用状況について、先行研究を踏まえて、日本のデータを用いて実証研究を行った。当該内容については、日本会計研究学会において自由論題報告を行うとともに、拙稿「人的資源の評価と測定手法に関する実態分析」会計、第179巻4号に投稿している。 後者は、2007年に国際会計基準審議会(IASB)から公表されたIASB審議提案と2008年にオーストラリア会計基準審議会(AASB)から公表されたAASB討議資料第138号を手掛かりとして、自己創設無形資産に係る当初の会計処理(認識、測定、表示/開示)のあり方について論究している。当該内容については、国際会計研究学会において自由論題報告を行っている。
|