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2009 年度 実績報告書

イギリス最古の株式会社会計研究-ロンドン東インド会社における簿記会計の役割-

研究課題

研究課題/領域番号 21730390
研究機関広島経済大学

研究代表者

杉田 武志  広島経済大学, 経済学部, 講師 (80509117)

キーワードロンドン東インド会社 / 会計帳簿 / 複式簿記 / 大英図書館 / 棚卸評価 / 売残商品 / 元帳 / 17世紀
研究概要

本研究は1664年にロンドン東インド会社へと導入された複式簿記の目的,機能について,当時の会計帳簿などを利用した実証分析を行うことによって,明らかにすることを目的としている。そのため,本年度は,(1)東インド会社に関連する史料収集と,(2)史料に基づき複式簿記の導入目的について基礎的な検討を主とした。(1)については,当時の史料が所蔵される大英図書館にCDへの複写依頼を行い,CDを手に入れた。手に入れた史料は,複式簿記導入をめぐる理事会の協議内容,複式簿記導入に関する最終草案と,会計帳簿(元帳,仕訳帳,現金仕訳帳)である。これらの史料に記された情報を整理する作業を進めてきた。(2)については,複式簿記の導入目的について,一部の会計帳簿などに記された商品勘定の分析を行い,売残商品の評価方法の考察という視点から検討を試みた。これは,評価方法と売上原価の算定との関係,あるいは,評価替えの結果,増加する商品評価額の意味合いや評価替えにより生じる損益と配当との関係にアプローチすることで,複式簿記の目的として損益計算,あるいは財産計算に重きが置かれているのかを検討するための1つの指標になると考えたからである。この研究成果として,9月に日本会計研究学会において研究報告を行い,これを現在,論文として印刷中である。ただし,入手した多くの史料の考察がまだ途中であることから,平成22年度の課題として,最終草案,議事録,そして会計帳簿の考察を行い,上述した検討結果もあわせた複合的な観点から,複式簿記の目的を明らかにするつもりである。これに加え,最終草案に示された簿記技術が,実際に会計帳簿に反映されているのか,つまり導入目的が遂行されているのかということも検討して,東インド会社における複式簿記の機能についても考察を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 17世紀ロンドン東インド会社における売残商品評価方法2009

    • 著者名/発表者名
      杉田武志
    • 学会等名
      日本会計研究学会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2009-09-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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