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2011 年度 実績報告書

貸借対照表の貸方区分モデルと資本利益計算構造の決定

研究課題

研究課題/領域番号 21730391
研究機関広島経済大学

研究代表者

池村 恵一  広島経済大学, 経済学部, 准教授 (70409621)

キーワード負債と資本の区分 / 資本概念 / 貸方区分モデル
研究概要

平成23年度の研究では、平成21年度および平成22年度の研究において導出した、いくつかの貸方区分モデルについて、企業会計上、どのような選択を行うことができるかを検討した。具体的には、投資家が資本の価値を推定するために有用な情報を提供する観点から、それらの貸方区分モデルのうち、どの区分モデルを選択することができるかを検討した。価値推定のニーズを有する投資家には、まず株主があげられるが、株主と経済的な立場が近似する者に、株式価値の変動に基づいてペイオフを獲得することができる株式オプションの保有者があげられる。ここに、株主と株式オプション保有者を、会計情報の主たる利用者として想定することができ、彼らの価値推定のニーズを満たす会計情報を提供しようとする視点からは、企業会計において、資本が株主と株式オプション保有者の持分から構成され、さらにそのような資本に基づいて利益計算の仕組みが成立するような貸方区分モデルが選択されると考えられる。また、株主や株式オプション保有者のみならず、債権者も含めて投資家という経済主体を想定する際には、すべての発行金融商品の保有者に帰属する持分を資本とみなし、それに基づく利益計算の仕組みが成立するような貸方区分モデルが選択されると考えられる。企業会計においては、貸方区分をどのように考えるかで、さまざまな利益計算の仕組みを想定することができる。平成23年度の研究においては、企業会計上、多様に考えられる利益計算の仕組みを投資家の価値推定ニーズを満たすという視点に基づいて選択する議論を提示したという点に意義があると思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 貸借対照表の貸方区分モデルと利益計算2011

    • 著者名/発表者名
      池村恵一
    • 雑誌名

      會計

      巻: 第179巻第6号 ページ: 80-94

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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