ポスト育児期の女性の再就職は、子どもが就学する前の比較的早期におこなわれていることも少なくない。本研究の分析では、そうした比較的早期のパートタイムでの再就職は、女性のメンタルヘルスを悪化させており、パートタイムでの比較的早期の再就職が女性のワーク・ライフ・バランスを達成するうえで、必ずしも効果的ではない可能性が示唆された。また、ポスト育児期の女性のワーク・ライフ・バランスに関する日本と韓国の比較研究からは、非正規雇用の位置づけや母親役割への期待などの、労働市場の構造や社会規範が、女性のワーク・ライフ・バランスに関連していることが明らかになった。
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