台湾・香港・中国に進出した日系企業で働く現地人マネジャーたちは、日系ものづくり企業での長期の勤続を経て自らの地位を高めていた。多くの日本人スタッフとの協働体験や思い出を共有することで、日本人スタッフや日本の本社との信頼関係を構築させ、お互いの理解を増幅させていた。このような過程は、まさに日系企業内部における「第二次社会化(secondary socialization) (Berger & Luckmann 1966=1977)」の過程であり、Weick(1995=1999)のいう「センス・メーキング(sensemaking)」の過程そのものであった。
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