本研究では、児童養護施設退所者のアフターケアのあり方について明らかにするために、3つの調査研究を行った結果、以下のことが明らかとなった。 (1)退所理由や退所のしかたによって必要なアフターケアに違いや特徴がみられる (2)施設退所者は自立後も、施設在籍時代の人間関係(職員、子ども同士)を拠りどころにしていることが多く、関係をもち続けることができるための支援が必要である (3)施設退所者のすべてのニーズに、児童養護施設がアフターケアとして応えていくことには限界があるため、施設退所者を支える新たな社会資源が必要である。
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