研究概要 |
ボランティアを受け入れる組織の,ボランティア確保の困難性に着目し,協創という視点から組織間のボランティア確保のあり方を明らかにすることが目的である.そこで,市民活動団体を支援する役割を担う中間支援組織ボランティア確保において競合すると考えられる福祉施設への聞き取りを行い,ボランティア確保のあり方や近年のボランティアの動向について明らかにした.その結果、ボランティアの動向やボランティアで形成される市民活動団体がよりボランティア確保について困難性を感じることが明らかになった.この内容については学会を通じ成果の発表を行った. これらの予備調査を基に市民活動団体代表者への調査を実施した.調査では,地域ごとの住民特性の違いを考慮し政令指定都市内の対称的な2地域の市民活動団体を対象とした.団体の選定に関しては,市内中間支援組織が把握している団体リストにおいて,当該地域を活動拠点としている団体をリストアップし,そのすべてを対象とした.また,これら聞き取りを基に全市調査の実施を予定していたが,福祉社会の形成におけるボランティア組織の運営のあり方やマネジメントの方向性を理解するためには,団体への聞き取りのみではなく団体を形成する個人への調査も必要と考えた,そこで,団体代表者調査と併せて実施した団体構成員(ボランティア)へのアンケートを行った.団体構成員(ボランティア)へのアンケートでは,活動開始のきっかけや団体での自身のポジション,ボランティアや市民活動に関する自身の考えを問い,組織運営のあり方との関係を明らかにした.
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