地域社会で今日頻発している孤独死や虐待などの当事者は、地域の中に埋もれた存在であり、不足する専門職がこうした人たちに働きかけることも出来ていない。こうした状況下で住民による支えあいに期待が寄せられている。本研究では、支えあいの「場」に着目し、異なる対象や地域(例えば仮設住宅の集会所、生活保護受給者が暮らす施設が地域に開いた食堂、精神障害者の働くカフェ、子育てサロン等)における様々な「場」の在り方を検討した。「場」を通して見えにくい支えあいは「見える化」され、住民は客観的に自分たちの力を確認することができる。また、「場」においては住民と当事者は自然な関係を築きやすいく、その可能性が示唆された。
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