研究の結果、小地域福祉システムを形成する条件として、以下の点が重要であることが示唆された。第1に、小地域においてニーズを発見する仕組みとして、住民が発見した情報の窓口となる初期総合相談窓口を設置すること、第2に、発見したニーズを地域と専門職が「共有する場」を設けること、第3に、地域が安心してかかわれるように専門職が関わる姿勢を明確にすること、第4に、専門職が担当する地域を明確にする「地区担当制」を導入すること、最後に、地域福祉計画を策定し、小地域福祉システムの圏域や初期総合相談の窓口を明確にすること、である。
|