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2009 年度 実績報告書

双生児きょうだい間の社会交渉:個人効果と二者関係効果に関する発達行動遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21730497
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

藤澤 啓子  慶應義塾大学, 文学部, 助教 (00453530)

キーワード発達行動遺伝学 / 双生児 / きょうだい関係 / 発達心理学 / 社会心理学
研究概要

平成21年度は、実証データの収集とビデオ分析を中心におこなった。138組(一卵性71組・二卵性67組)から個別の発達調査ときょうだい遊び、親子遊びの観察データを収集した。二種類のコーディングシステムをもちい、きょうだい遊びの行動観察データの分析を進めた。きょうだい遊び16組分の行動観察データを元にした評定者間の一致率は、α=.77~.84であり、信頼性の確認ができた。22組のきょうだい遊び中の、ポジティブな情動・きょうだいとのやり取り・相手へのコントロールと認知機能・心の理論・実行機能との間には有意な相関(r=.33~.69)があった。しかし、ネガティブな情動とこれらの能力との間には有意な相関は見られなかった(r=-.01~.26)。また、ポジティブな情動及びきょうだいとのやり取りについては、一卵性の双生児相関(r=.80~.93)のほうが二卵性の双生児相関(r=.56~.65)よりも高く、ネガティブな情動及び相手へのコントロールの双生児相関は卵性による違いが見られなかった。これらのことから、きょうだい間における社会交渉の行為者効果/受け手効果として、個人の認知能力及び社会的認知能力が関係すること、また、きょうだい間の社会交渉のうち、遺伝的要因の関わるものと、遺伝的要因よりも環境要因の関わるものとがあることが示唆された。分析データ数が少ないため、暫定的な結果ではあるが、国内学会において本年度の成果の一部を発表した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] ふたご「の」研究,ふたご「による」研究2010

    • 著者名/発表者名
      藤澤啓子
    • 雑誌名

      哲学 123

      ページ: 105-157

    • 査読あり
  • [学会発表] ふたご「の」研究、ふたご「による」研究-異なる研究アプローチの理論的・方法論的統合-(自主シンポジウム企画)2010

    • 著者名/発表者名
      藤澤啓子
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2010-03-26
  • [学会発表] ふたごまるまるプロジェクト~日常生活からふたこの行動発達を探る~2010

    • 著者名/発表者名
      野嵜茉莉・藤澤啓子・安藤寿康
    • 学会等名
      日本双生児研究学会第24回学術講演会
    • 発表場所
      石川県立看護大学
    • 年月日
      2010-01-23
  • [学会発表] 幼児期の双生児におけるきょうだい関係と向社会性・問題行動との関連2009

    • 著者名/発表者名
      野嵜茉莉・藤澤啓子・安藤寿康・長谷川寿一
    • 学会等名
      第6回子ども学会議
    • 発表場所
      お茶の水女子大学
    • 年月日
      20090912-20090913
  • [学会発表] ふたご家庭調査から見えてきたもの2009

    • 著者名/発表者名
      藤澤啓子
    • 学会等名
      ツインマザースクラブ
    • 発表場所
      東京ウィメンズプラザ
    • 年月日
      2009-06-07

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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