わが国では、少子高齢化にくわえて、生き方や働き方の多様化を背景に、私生活と仕事生活の調和、すなわち、ワーク・ライフ・バランスへの認識が高まりつつある。本研究は、そうしたバランス実現へ向けて、若年者を対象としたキャリア形成力支援に役立つプログラムの構築を目的としたものである。初年度は、国内外における資料収集と情報の整理、そして関連諸機関・担当者へのインタビューが主たる活動となった。 また、若年者のキャリア選択プロセスで必要となるキャリア探索活動に焦点をあて、その測定法について検討をくわえた。結果として、若年層のキャリア探索の様相は、「自己理解」、「情報収集」、「他者から学ぶ」の3側面より捉えることが可能であることが明らかとなった。インターネット調査による追試から、キャリア探索の3側面は、多様な背景をもつ大学生に適用可能であることが示された。 これらの研究成果を、国内にて学会発表するとともに学術雑誌にて公刊した。
|