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2011 年度 実績報告書

保護者の要求を学校改善に活かすシステムづくりに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21730524
研究機関東京成徳大学

研究代表者

飯田 順子  東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (90383463)

キーワード保護者 / パートナーシップ / システム / 学校心理学
研究概要

平成23年度は,昨年度実施した予備調査の結果をまとめ,2回の学会発表を行った。また,平成24年度に実施する予定である本調査のための準備として,教師の保護者に対するパートナー意識と行動を測定する尺度である「保護者のパートナーシップ尺度」の項目を作成し,学校心理学の専門家5名とともに項目の検討を行った。現在のところ,パートナーシップの意識を測定する10項目,パートナーシップの行動を測定する10項目からなっている。平成24年度は,作成された項目および教師のメンタルヘルスを測定する尺度(例.教師のバーンアウト尺度)等を実施し,パートナーシップ尺度の作成および信頼性・妥当性の検討と,教師のパートナーシップが教師のメンタルヘルスに及ぼす影響について検討する予定である。
この尺度を開発する意義について簡単に述べる。近年,子どもが学校生活をよりよく送ることができ,結果としてよりよい社会生活を送れるようにするという共通の目標を家庭と学校で共有し,その目標達成のために教師と保護者がパートナーとして協同することの重要性が指摘されている。一方で,保護者の要望が大きすぎることや理にかなわない要望を受けることで,教師のメンタルヘルスが害されていることも指摘されている。こうした現状から,保護者の要望の内容(過剰な要望)や伝え方(コミュニケーションの方法)にも課題があると言えるが,一方で教師の側が保護者をパートナーとして尊重し,保護者の声をいかした学校づくりをすることも求められている。保護者の要求を学校改善に活かすシステム作りに関する重要性が指摘されながらも,保護者と教師のパートナーシップを測定する尺度は開発されておらず,そうした尺度を作成し,パートナーシップ意識が教師のメンタルヘルスにとってプラスの効果をもつことを実証することができれば,保護者と教師のよりよいパートナーシップを形成する一助になると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は本調査のための準備として教師の保護者に対するパートナーシップ意識および行動を測定する尺度を作成することが目標であった。尺度作成はこの研究の1つの重要なステップであり,学校心理学の専門家5名とともに,項目の検討を数回にわたり行い,尺度が完成したことから,おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

平成24年度は,作成した尺度を用いて全国的な調査を行う予定である。この調査にあたって,2つの研究の推進方策について検討している。1つは,さまざまな地域で活動するスクールカウンセラーや研究を行っている大学の研究者に協力を仰ぎ,さまざまな地域で調査を行うことである。2つ目は,調査用紙の準備やデータ入力・データ分析,報告書の作成にあたり,リサーチアシスタントを雇用し,効率的に調査の実施および報告書の作成を行うことである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 保護者の要望を生かした学校づくりに関する取り組み-フィールド調査を通して2011

    • 著者名/発表者名
      飯田順子
    • 学会等名
      日本学校心理学会
    • 発表場所
      信州大学
    • 年月日
      2011-10-14
  • [学会発表] 保護者の要望を学校改善に活かすシステムづくりに関する基礎的研究-教師を対象としたアンケート調査の結果から2011

    • 著者名/発表者名
      飯田順子・山崎沙織
    • 学会等名
      日本教育心理学会
    • 発表場所
      北海道学校心理士会・北翔大学主催(かでる2・7)
    • 年月日
      2011-07-25

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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