研究概要 |
本研究の目的は、「心と体の育成による成長支援プログラム」の実施により、どのような教育効果があったのか、というプログラム全体の評価と、ひとりひとりの学生がどのような発達的変化をしたのか、という個人を中心とした評価を行うことである。 本年度は、これまでに実施した教育・実践を整理し、学内外で研究発表を行った。 プログラム全体としては、本プログラムで行ってきた正課教育、正課外教育の相乗効果だけでなく、既存の学生相談業務や、就職支援、留学生支援、また地域の活動に対しても波及効果があったと評価できる。 学生の発達的変化としては、1科目の講義の履修でも自分への気づきが有意に変化しており、卒業時までボランティア活動を行った学生についても質的に好ましい変化が見られたため、個人に対する効果もあったと評価できる(足立ら、2012)。国際学会においても、本プログラムの様子をビデオで発表し、参加者から本プログラムの実施にかかわったボランティア学生の成長がプログラムの効果であると評価された(足立ら、2012,2013)。 その他、招待講演において、本プログラムがコミュニティ全体の健康度を高め、予防的な役割を果たした成果を公表した。また、講演会とシンポジウムにおいて、精神疾患や発達障害のある学生への個別の支援としても本プログラムが役割を果たしたことを報告した。 本プログラムで開発された正課教育は平成24年度から本学共通教育の特設プログラム「健康・自己管理」としてパッケージ化されて学生に提供されており、今後も教育効果が期待される。
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