我が国においては、実証的な再犯リスクの研究は数が少なく、また、エビデンスに基づいた少年司法の実務がほとんど行われていない。このような現状を改善するために、我が国の少年保護法制の実情に即したリスクアセスメントを開発することが急務である。本研究では、カナダで作成されたリスクアセスメントツールである、Youth Level of Service Inventoryを翻訳し、調査を実施した。少年鑑別所入所少年(n=361)について成り行き調査を実施し、家庭裁判所の審判決定を外的基準とした基準関連妥当性、再犯を外的基準とした予測的妥当性について分析を行った結果、何れにおいてもツールの妥当性が確認された
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