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2009 年度 実績報告書

脳情報デコーディング技術を用いた3次元知覚情報処理の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21730591
研究機関高知工科大学

研究代表者

繁桝 博昭  高知工科大学, 工学部, 講師 (90447855)

キーワード両眼立体視 / fMRI / 神経デコーディング / 絶対視差 / 相対視差
研究概要

本研究では,fMRIによる脳活動の画像情報から知覚内容の推定を行うデコーディングの手法を用いて,単に見ているものの内容を推定するだけではなく,脳の領野ごとのデコーディングの正答率を比較して各領野の機能の違いについて検討することを目的とする.正答率の高い部位は刺激の特性に関連したコーディングをおこなっているはずであり,正答率を指標として脳内で処理している情報を推定することができる.本研究では,未解明な点の多いヒトの3次元知覚の脳内処理過程を取り上げ,両眼立体視における相対視差,絶対視差の処理,および物体内,物体間の奥行き知覚の処理に関して,これらが脳内のどの領野で処理されているかを検討する.平成21年度は,相対視差と絶対視差について検討するため,2つの面間の相対的奥行き差(相対視差)は同じだが,絶対視差が異なる刺激を設定し,それらを観察したさいの脳活動を計測した.得られた脳活動情報を用いて,2つの面のどちらが手前に提示されているかの判別を視覚野ごとにサポートベクターマシンにより機械学習させ,学習後のテストデータには学習時とは絶対視差が異なる刺激の脳活動を用いて,学習の般化が生じるか検討した.般化が認められれば,その領野では相対視差を処理していると推定される.領野ごとの般化の正答率を比較した結果,初期視覚野よりも後の過程で相対視差を処理していることを示唆する結果が得られた.また,奥行き位置の異なる面間の相対視差の相互作用を心理物理学的手法で検討し,局所的な物体間の相対視差による対比効果の影響で物体内部の奥行き構造の知覚が変化することを示した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 両眼立体視における局所的な奥行き対比効果2009

    • 著者名/発表者名
      吉田光宏, 繁桝博昭
    • 学会等名
      日本視覚学会2009年夏季大会
    • 発表場所
      京都工芸繊維大学(京都府)
    • 年月日
      2009-07-21
  • [学会発表] Local binocular depth contrast effects on surface edges.2009

    • 著者名/発表者名
      Shigemasu, H., Yoshida, M.
    • 学会等名
      Vision Sciences Society 9th Annual Meeting
    • 発表場所
      Naples(FL, USA)
    • 年月日
      2009-05-10
  • [図書] イラストレクチャー認知神経科学:心理学と脳科学が解くこころの仕組み2010

    • 著者名/発表者名
      繁桝博昭(分担執筆, 村上郁也編)
    • 総ページ数
      302
    • 出版者
      オーム社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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