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2010 年度 実績報告書

眼球運動軌道を指標とした視覚探索中の注意制御の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21730596
研究機関愛媛大学

研究代表者

十河 宏行  愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90359795)

キーワード眼球運動 / 視覚的注意 / マイクロサッカード
研究概要

視覚によって特定の対象を探し出す「視覚探索」は、私達の日常生活において重要な行動のひとつである。本研究では視覚探索中の注意制御を研究するための新たな分析方法を確立することを目指して、視覚探索中に生じる微小な眼球運動の一種であるマイクロサッカードの検出を試みた。昨年度の研究によってマイクロサッカードの検出方法を改善する必要があることが明らかになったため、本年度はまず複数のマイクロサッカード検出方法の比較を行った。その結果、視覚探索中に検出された注視を連結した軌道に対して従来のマイクロサッカード検出アルゴリズムを適用してマイクロサッカードの候補となる眼球運動を抽出し、それらの候補のうち注視開始後20msec以内または注視終了前20msec以内の運動を排除してマイクロサッカードとする方法を選択した。昨年度実施した視覚探索実験と同一の実験を新たな参加者を募集して実施し、データの量を昨年度の約2倍に増やして、新たなマイクロサッカード検出アルゴリズムを用いて分析を行った。その結果、昨年度に報告した視覚探索課題のターゲット刺激の有無によってマイクロサッカード頻度が変化するという結果が、主に実験参加者がターゲットの有無をボタン押しによって報告する直前の2回程度の注視におけるマイクロサッカード発生頻度の差によって生じていることを確認した。さらに、本年度はマイクロサッカードの方向と探索画面の関連について詳細な分析を行った。分析は現在も継続中であるが、マイクロサッカードが注視位置近傍のアイテムの方向へ向いていることを示す分析結果が得られている。この結果は、マイクロサッカードが探索中の注意の移動を反映していることを示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 視覚探索課題遂行中におけるマイクロサッカードの方向とアイテム位置の関係2011

    • 著者名/発表者名
      十河宏行
    • 学会等名
      日本視覚学会2011年冬季大会
    • 年月日
      2011-01-20
  • [学会発表] 視覚探索における最初のサッカードの方向とアイテム密度、ターゲット偏心度の関係2010

    • 著者名/発表者名
      十河宏行
    • 学会等名
      日本基礎心理学会第29回大会
    • 年月日
      2010-11-27
  • [学会発表] 刺激配置が等しく刺激画面サイズが異なる視覚探索課題の難易度の比較2010

    • 著者名/発表者名
      十河宏行
    • 学会等名
      日本心理学会第74回大会
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      2010-09-21

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公開日: 2012-07-19  

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