研究概要 |
平成21年度は、主として下記のことに取り組んだ。 (1) 日本の実践校におけるアクション・リサーチ:京都府乙訓教育教育局における複数の小学校、奈良女子大学附属小学校、向日市立西ノ岡中学校、福岡教育大学附属福岡中学校、京都府立園部高等学校等との共同研究に取り組んだ。その過程で、(1) パフォーマンス課題に対応する力を子どもたちに身につけさせるための指導の充実、及び(2)パフォーマンス課題に組織的に取り組むための教育課程経営、という2点が課題となることが明らかになった。 (2) 米国の実践に関する調査:上記(1)・(2)の課題に対応するための示唆を得るため、米国における指導方法(differentiated instruction, the art and science of teaching)や学校経営(differentiated school)に関する資料を収集した。あわせて、パフォーマンス課題を取り入れたカリキュラム設計の基本文献である、Wiggins, G., and McTighe, J., Understending by Design (Expanded 2nd Edition, ASCD, 2005)の翻訳作業を進めた。 (3) 成果の発表:中学校の全教科においてパフォーマンス課題がどのように活用できるのかを示すような実践例を紹介する文献を共編著として刊行した。また、日本の授業づくり、評価研究、教育課程経営の在り方についての論考を、連載記事や書籍の形で公表した。
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