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2010 年度 実績報告書

分権改革期における教育行政機関の役割

研究課題

研究課題/領域番号 21730631
研究機関高知大学

研究代表者

柳林 信彦  高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 准教授 (30516109)

キーワード教育行政学 / 分権的教育改革 / アメリカ教育改革 / 学校改善 / 国際情報交換 / アメリカ合衆国 / 教育行政機関の役割 / 教育委員会制度
研究概要

22年度においては、まず、前年度アウトラインを構築した分権改革期における地方教育行政機構の役割分析のための理論的枠組みを、システミック・リフォームに関する研究を手がかりとして精緻化した。構成した枠組みは、分権改革の中でも学校は支援を必要としており、カリキュラム・スタンダードを中核としつつ、それらに適合した、教育評価の改革、教材の改革、教員養成・採用・研修の改革、学校改善に関する支援の提供、学校の成果を測定し支援を提供するためのアカウンタビリティ・システムの構築が、パッケージでなされる必要があるというものである。また、本理論枠組みを用いて日本における学校支援事業の分析を行い得られた知見を、分権改革期の学校支援の在り方に関する論文として発表した。
次に、21年度調査で収集したケンタッキー州の教育改革(以下、KERA)に関する資料の検討を進め、第一に、KERAの成立背景を解明した。ケンタッキー州の政治的・経済的課題(政治的リーダーシップの問題と州経済の不振)、学区財政の不均衡、教員養成・採用の非効率・不公正などの問題を背景としてシステミック・リフォームをコンセプトとする改革としてKERAが形成されたことを解明した。第二に、KERAの原案を作成した「教育改革のための特別委員会」と「教育水準のための評議会」の活動を分析し、KERA形成の展開を明らかにした。これら2点については、それぞれを学術論文としてまとめ発表した。また、22年度には、二次調査を実施し追加の資料収集を行った。
分権改革期における地方教育行政機関の役割について、教育委員会が指示や規制ではない、学校に対する支援機関として役割を再定義することの重要性が解明され、その具体的内容に関してもいくつの知見が見いだされたが、地方教育行政機構の改革方途の解明のために、先駆的事例であるKERAの分析を継続し、研究知見の蓄積に当たっている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 分権的教育改革期の公立中学校への大学の支援の在り方に関する一考察-教育委員会と連携した学校支援事業の分析を中心に-2011

    • 著者名/発表者名
      柳林信彦
    • 雑誌名

      高知大学教育実践研究

      巻: 25 ページ: 155-163

  • [雑誌論文] 米国ケンタッキー州における教育改革(Kentucky Education Reform Act 1990)形成の背景と改革戦略の特徴-アメリカにおける教育改革の展開とケンタッキー州の社会的・教育的要因に焦点を当てて-2011

    • 著者名/発表者名
      柳林信彦
    • 雑誌名

      高知大学教育学部研究報告

      巻: 71 ページ: 39-51

  • [雑誌論文] ケンタッキー州における教育改革(Kentucky Education Reform Act 1990)形成の展開とその背景-教育改革のための特別委員会と教育水準のための評議会の活動を手がかりに-2010

    • 著者名/発表者名
      柳林信彦
    • 雑誌名

      高知大学学術研究報告

      巻: 59 ページ: 165-176

  • [学会発表] 教育委員会と連携した学校支援-学生ボランティアによる中学校支援を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      柳林信彦
    • 学会等名
      平成22年度日本教育大学協会四国地区研究集会
    • 発表場所
      鳴門教育大学(徳島県)
    • 年月日
      2010-11-25

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公開日: 2012-07-19  

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