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2011 年度 実績報告書

感覚の働きによる意味生成としての学びの実現を目指す美術教育のカリキュラム開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21730689
研究機関山梨大学

研究代表者

新野 貴則  山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (60353380)

キーワード図画工作科教育 / 美術科教育 / 意味生成 / 感覚 / 知覚 / カリキュラム開発 / 主体
研究概要

本研究の目的は、図画工作科・美術科における子どもの学びを意味生成の行為としてとらえ、子ども自身の感覚を働かせることがその行為の根拠となる学びの論理を構築し、この視点に基づいたカリキュラム開発の視点を提示することである。本年度は、図画工作科・美術科教育において子どもが主体的に学びをかたちづくるという場合の主体(性)の意味について明らかにする。その際には、実際に授業を記録し、子どもの学習活動の展開の構造分析を行うなどしながら、論理を検証しながら研究を進めた。
子どもが主体的に学ぶとは、おおよそ子どもが自らの意志に基づいて積極的に学習活動に取り組むことを意味する。しかし、実際には子どもが主体的に学習活動を展開しているように見えても、それが子どもの意志に基づいていない場合もある。教師の期待を子どもが読み取り、それに従う場合があるからである。この場合の学習活動は主体的というよりも従順的というべきものになり、子どもは主体的でありつつ、従順的でなければならないというダブルバインド状態におかれる。
図画工作科・美術科教育では、このようなダブルバインド状態を解消するために感覚の働きに注目することができる。感覚の働きは知覚的側面と感情的側面に分けてとらえられる。単純化していえば、感覚の知覚的側面とは身体の行動の有用さに応じて対象をとらえる働きであり、感情的側面とはそれ以外の要素も含めてとらえる働きである。この場合の感情とは対象に対する快-不快等を意味するのであるから、図画工作科や美術科では子どもは感覚の感情的側面を働かせやすい。実際の活動においても、子どもは材料や用具などの対象を感情的感覚を働かせてとらえ、とらえたことに応じて活動を生成変化させている。学びの場面における主体的とは対象と具体的・実践的に関わるそのあり様のことであり、そうでなければならないことが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://erdb.yamanashi.ac.jp/rdb/A_DispInfo.Scholar/4_6_3/321FA36D7795D932.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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