研究概要 |
1.数量表現および比較表現について教科書や先行研究に検討を加え,比較表現について作成した授業プログラムめ授業実践を大学で行った。その授業分析に基づき,比較表現にかかわる形容詞の絶対的・相対的用法の指導に対する示唆と課題について全国英語教育学会(2009.8)にて発表した。現在,数量表現・受動態・関係代名詞の授業プログラム作成に取り掛かっている。2.文法概念の教育内容構成に有効な意味論的・語用論的研究の検討のために,日本語用論学会や応用言語学セミナー等に出席し,情報・文献収集を行った。neo-Griceanの枠組みの適用限界と関連性理論の有効性について引き続き検討を行う。3.コミュニケーション活動の理論的枠組み検討の一環として,生徒が主体的に教えあい学びあう授業づくりのために英語教育における協同学習研究の現状・課題を考察し,その内容を日本教育方法学会(2009.9)にて発表した。また,EFL環境での言語的知識の形成とコミュニケーション活動の効果的実施に関して,Macaroらの諸研究に基づいて使用言語のバランスに関する批判的考察を行い,その内容を北海道教育学会(2010.3)にて発表した。いずれの研究成果も学会誌等に投稿予定である。4.高校英語授業を改革することを目的としたプロジェクトに副代表者として加わり,高大教員15名との協力関係を得た。同プロジェクトでは,大学入試問題の傾向分析の枠組みを準備し,名作教材集出版のチーフを務めている。
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