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2009 年度 実績報告書

正標数の代数幾何学をめぐる諸問題

研究課題

研究課題/領域番号 21740027
研究機関広島市立大学

研究代表者

齋藤 夏雄  広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (70382372)

キーワード正標数 / 代数多様体 / 有理二重点 / 変形空間 / Calabi-Yau多様体
研究概要

本年度は主に、変形空間において同特異な部分空間を持つような有理二重点についての研究を行った。標数0においてはBertiniの定理の帰結として同特異空間は自明なものしかないことが知られているが、これまでの研究により、すでに低標数の場合に非自明な同特異空間が存在する有理二重点の例がいくつか見つかっている。これらは以前の研究において、準楕円曲面のファイバー積からCalabi-Yau多様体を構成した際に見出されたものである。そこでこうした性質を持つ有理二重点がどれくらい存在するのかを分類するため、標数2と3における各タイプの有理二重点それぞれについて局所的に変形空間を計算し、一部の特に複雑な場合を除いてその同特異空間の構造と次元を明らかにした。残された場合は標数2のD型特異点の場合で、これは今後の研究課題である。こうした特殊な変形空間の存在は、低標数の代数多様体の構造を解明するうえで重要な意味を持つと考えられる。
研究にあたっては共同研究者である伊藤浩行氏(広島大学)・廣門正行氏(広島市立大学)と頻繁にセミナーを行い、徹底的に議論した。また国内外の研究者と議論および情報収集を行うことを目的として、研究集会やセミナーに積極的に参加した。具体的には、2009年7月にシドニーで行われた1st PRIMA Congressに参加し、正標数のCalabi-Yau多様体について講演を行ったほか、2009年12月にも法政大学で行われた研究集会において正標数の有理二重点について最新の研究成果を報告した。また、群馬県の玉原高原で行われたセミナーや城崎でのシンポジウム、北大や高知大で行われた研究集会などにも参加し、参加者と活発な議論を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Calabi-Yau 3-folds arising from fiber products of quasi-elliptic surfaces2009

    • 著者名/発表者名
      齋藤夏雄
    • 学会等名
      1st PRIMA Congress
    • 発表場所
      UNSW, Sydney
    • 年月日
      2009-07-07

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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