• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

有限群およびそのq-類似上の多変数直交多項式

研究課題

研究課題/領域番号 21740032
研究機関防衛大学校

研究代表者

水川 裕司  防衛大学校, 総合教育学群, 准教授 (60531762)

キーワード多変数直交多項式 / ゲルファントペア / 球関数 / シュバレー群 / ヘッケ環 / 代数統計学
研究概要

環積のゲルファントペアを通じてクラウチャック多項式の多変数版である直交多項式が得られるが、RahmanとGruenbaumがそれらの直交性に関する必要純分条件を4変数かつパラメータに解析的な条件のつく特別な場合に与えた。彼らの手法は解析的でかなり複雑なものであるが、それに対し簡明かつ一般の場合を含む拡張を与えることができた。この一般化はパラメータに制限も無く、変数も任意である。それによってわかったことは、この多項式の直交性を制御するのは単純な行列の関係式だということである。これは群や帯球関数のテーブルが満たす直交関係の拡張であると考えることができる。したがってこれの示唆するところは、本件球の目的である多変数q-直交多項式を得るひとつの方法はこの研究によって得られた行列関係式のq-類似を考えることによって得られるのではないか、ということである。また、近年話題になりつつある代数的統計学との接点に関する研究も行った。プレプリントで単項式多項式の確率論への応用をまとめたが、それに対してDiaconisからの問い合わせがあり、どうやらさらに有効な応用が存在するようである。この研究も直交多項式をとりまく本研究の目然な応用である。また、有限シュバレー群のあるゲルファントペアの球関数の研究もはじめた。これはまだ、進行中であり、十分な結果が得られたわけではないが、本研究を推進する上で重要な役割を演じるはずである。そして、前年度に投稿した環積のねじれゲルファントペアに関する論文が無事採択された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Orthogonality relations for multivariate Krawtchouk polynomials2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Mizukawa
    • 雑誌名

      SIGMA

      巻: 7 ページ: 017

    • URL

      http://dx.doi.org/10.3842/SIGMA.2011.01

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Twisted Gelfand pairs of complex refrection groups and r-congruence properties of Schur functions2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Mizukawa
    • 雑誌名

      Annals of Combunatorics

      巻: 15 ページ: 119-125

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 有限群上の調和解析と統計学に関する話題2010

    • 著者名/発表者名
      水川裕司
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録「表現論と組合せ論」

      巻: 1689 ページ: 153-163

  • [雑誌論文] フロベニウス=シューアの定理の一般化とその応用2010

    • 著者名/発表者名
      水川裕司
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録「代数的組合せ論および関連する群と代数」

      巻: 1687 ページ: 167-173

  • [雑誌論文] 有限群上の調和解析2010

    • 著者名/発表者名
      水川裕司
    • 雑誌名

      第54回 代数学シンポジウム報告集

      巻: 第54回 ページ: 233-243

  • [学会発表] つぼとボールの有限群論的解釈2010

    • 著者名/発表者名
      水川裕司
    • 学会等名
      科研費集会「計算代数と数理統計学の新たな展開」
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ(さいたま市)
    • 年月日
      2010-11-15
  • [学会発表] 有限群のGelfand Pairの壷とボールのモデルへの応用2010

    • 著者名/発表者名
      水川裕司
    • 学会等名
      日本数学会秋季総合分科会
    • 発表場所
      名古屋大学(名古屋市)
    • 年月日
      2010-09-24

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi