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2009 年度 実績報告書

曲面上の主分布およびある種の優決定系の考察

研究課題

研究課題/領域番号 21740054
研究機関熊本大学

研究代表者

安藤 直也  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50359965)

キーワード非等方的平均曲率一定曲面 / Hartman-Wintnerの定理 / 優決定系 / 極小曲面
研究概要

小磯深幸氏とBennett Palmer氏によって最近,球面に同相な非等方的平均曲率一定曲面はそのWulff図形と相似であることが示された.私はこの結果に別証明を与えた.いずれの議論においても,仮に結論が成り立たないとしたときに非等方的臍点が孤立していてかつその指数は負であることを示す必要がある.曲面の(普通の)平均曲率は面積汎関数の第1変分に現れることはよく知られているが,非等方的平均曲率にも対応する汎関数が存在し,Koiso-Palmerはその汎関数に関する情報に立脚して議論している.私はReillyの1976年の論文における設定に立脚して議論した.この設定で非等方的平均曲率一定曲面の方程式を記述し,それが楕円型であるのでHartman-Wintnerの定理を適用することによって結論を導いた.
昨年度,F_u=α+βe^F, F_v=γ+δe^<-F>という型の優決定系を調べた.特に3次元Euclid空間E^3内の臍点を持たない曲面でGauss曲率が零ではないものの上に現れる上述の型の優決定系が整合条件を満たさずかつ解が一意ではないための必要十分条件を求めた.この条件にsinh-Gordon方程式が現れ,この条件が成り立つ場合に曲面がisothermicであることと零ではない一定平均曲率を持つことは同値である.今年度,極小曲面の捉え方を考察した.E^3内の上のような曲面に対し,曲面上に現れる上述の型の優決定系を共有するE^3内の曲面がたくさん存在する.優決定系と曲面の族が対応し,さらに二つの1次元分布とある1形式が与えられた2次元多様体と曲面の族が対応する.極小曲面を含む曲面の族をこの対応の観点で特徴づけた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Hartman-Wintnerの定理およびその応用2010

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      日本数学会2010年度年会幾何学分科会 一般講演
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-03-24
  • [学会発表] 曲面上の主分布の振る舞い2010

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      日本数学会2010年度年会幾何学分科会 特別講演
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-03-24
  • [学会発表] 曲面上の主分布およびある種の優決定系について2009

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      研究集会「部分多様体論・湯沢2009」
    • 発表場所
      湯沢グランドホテル新潟県
    • 年月日
      2009-11-27
  • [学会発表] 曲面上の主分布およびある種の優決定系2009

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      日本数学会2009年度秋季幾何学分科会 一般講演
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2009-09-24
  • [学会発表] 曲面上の主分布およびある種の優決定系2009

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      九州大学幾何学セミナー
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2009-06-26
  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~ando/index-j.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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