• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

曲面上の主分布およびある種の優決定系の考察

研究課題

研究課題/領域番号 21740054
研究機関熊本大学

研究代表者

安藤 直也  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50359965)

キーワード主方向 / Hessian / 指数予想 / Loewnerの予想 / 平坦な計量 / 第一基本形式 / Hopf微分 / 双曲型偏微分方程式
研究概要

臍点を持たい曲面が与えられたとき、その各点のある近傍UおよびU上の滑らかな関数fで、Uのある開稠密集合の任意の点で主方向はちょうど曲面の第一基本形式に関するfのHessianの固有方向であるようなものが存在することがわかった。
曲面が与えられたとき、その各点のある近傍UからEuclid平面E^2のある開集合Oへの微分同相XおよびO上の滑らかな関数fで、Uの各点での主方向のXの微分による像はちょうどE^2の平坦な計量に関するfのHessianの固有方向であるようなものが存在することが以前から知られている。主分布をこのように表現することによって、曲面上の孤立臍点の指数は1以下なのではないかという指数予想を、関数のHessianの固有方向場の孤立特異点の指数に関する予想に書き換えることができ、そして指数予想をLoewnerの予想の一部と捉えることができるようになる。
一方で、前段落におけるfのHessianは平面の平坦な計量に関するものであり、また微分同相Xは空間の共形変換、Gauss写像および立体射影の合成によって与えられるので、曲面に関する情報のうち主方向以外のものをfおよびそのHessianに見出すことは容易ではない。冒頭に述べた結果における関数のHessianは曲面の第一基本形式に関するものであり、曲面に関する情報との関係がよりわかりやすい。
冒頭に述べた結果を得るための手順は次のとおりである:(i).関数fが条件を満たすための十分条件をfと曲面のHopf微分との関係式として表す;(ii)その関係式を満たすfはある2階の双曲型偏微分方程式の解であることを示す;(iii)この方程式の解fで、Hessianがいたるところ恒等変換の定数倍と表されるものではないものを見つける。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hartman-Wintner's theorem and its applications

    • 著者名/発表者名
      Naoya Ando
    • 雑誌名

      Calculus of Variations and Partial Differential Equations

      巻: (未定 in press)

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~ando/index-j.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi