非線形方程式の解法による行列の対角化法に関する研究

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21740086
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 数学一般(含確率論・統計数学)
• 研究機関: 同志社大学
• 研究代表者: 近藤 弘一 同志社大学, 理工学部, 准教授 (30314397)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2012
• キーワード: 固有値分解 / 特異値分解 / 非線形解析 / ニュートン法 / 数値計算アルゴリズム

研究概要

行列の固有値分解,特異値分解などの対角化法は,線形代数学における最も基本的な算法であり,かつ幅広い分野における重要な道具として利用されている.本研究課題では,行列の対角化問題を非線形方程式の解法に置き換え,ニュートン法によりすべての解を求める手法を提案し,これを超平面制約法と名付けている.ニュートン法の初期値の選定問題の回避策として,非線形方程式の制約条件である超平面の選定方法を提案しすべて解を求めることに成功している.

研究成果

• [雑誌論文] Solutions of Sakaki-Kakei equations of type 1, 2, 7 and 12 (2011)
  • 著者名/発表者名: K. Kondo
  • 雑誌名: JSIAM Letters 巻: Vol.3 ページ: 45-48
  • 査読あり
• [雑誌論文] 反復関数の共役性および準共役性によるSakaki-Kakei方程式の解の構成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一
  • 雑誌名: 九州大学応用力学研究所研究集会報告 巻: 23AO-S7巻 ページ: 127-134
  • 査読あり
• [雑誌論文] Numerical performance of hyperplane constrained method and its hybrid method for singular value decompo -sition (2011)
  • 著者名/発表者名: K. Yadani, K. Kondo, M. Iwasaki
  • 雑誌名: Computing 巻: Vol. 92 ページ: 265-283
  • 査読あり
• [雑誌論文] 固有値分解のための超平面制約法に対する理論解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 吉武奈緒美, 岩崎雅史, 近藤弘一
  • 雑誌名: 九州大学応用力学研究所研究集会報告 巻: 22AO-S8巻 ページ: 214-219
• [雑誌論文] Solutions of Sakaki-Kakei equations of type 3, 5 and 6 (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Kondo
  • 雑誌名: JSIAM Letters 巻: Vol.2 ページ: 73-76
  • 査読あり
• [雑誌論文] On a max-plus version of the Stieltjes function, International conference on numerical analysis and applied mathematics 2010 (2010)
  • 著者名/発表者名: Mukaihira, Y. Mori, K. Kondo
  • 雑誌名: AIP Conference Proceedings 巻: 1281, Ed. T. .E. Simons ページ: 2099-2102
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mixed double-multiple precision version of hyperplane constrained method for singular value decomposition (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Yadani, K. Kondo, M. Iwasaki
  • 雑誌名: JSIAM Letters 巻: Vol.2 ページ: 25-28
  • 査読あり
• [雑誌論文] On the convergence of the V-type hyperplane constrained method for singular value decomposition (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Yadani, K. Kondo, M.Iwasaki
  • 雑誌名: JSIAM Letters 巻: Vol.2 ページ: 21-24
  • 査読あり
• [雑誌論文] A singular value decomposition algori -thm based on solving hyperplane constrained nonlinear systems (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Yadani, K. Kondo, M. Iwasaki
  • 雑誌名: Appl. Math. Comput. 巻: Vol.216 ページ: 779-790
  • 査読あり
• [雑誌論文] 超平面制約付き非線形方程式に対するニュートン反復を利用した特異値分解法 (2010)
  • 著者名/発表者名: 矢谷健一, 近藤弘一, 岩崎雅史
  • 雑誌名: 九州大学応用力学研究所研究集会報告 巻: 21ME-S7巻 ページ: 191-196
• [雑誌論文] べき乗法と qd 表による密行列の 3 重対角化について (2010)
  • 著者名/発表者名: 大西洋平, 近藤弘一
  • 雑誌名: 九州大学応用力学研究所研究集会報告 巻: 21ME-S7巻 ページ: 185-190
• [雑誌論文] 算術調和平均アルゴリズムと Sakaki-Kakei 方程式の一般解とその分類 (2010)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一
  • 雑誌名: 九州大学応用力学研究所研究集会報告 巻: 21ME-S7巻 ページ: 179-184
• [雑誌論文] Eigendecomposition algorithms solv -ing sequentially quadratic systems by Newton method (2009)
  • 著者名/発表者名: K. Kondo, S. Yasukouchi, M. Iwasaki
  • 雑誌名: JSIAM Letters 巻: Vol.1 ページ: 40-43
  • 査読あり
• [雑誌論文] 非線形方程式の解法による行列の特異値分解アルゴリズム (2009)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一,杉本昌平,岩崎雅史
  • 雑誌名: 日本応用数理学会論文誌 巻: 19巻 ページ: 81-103
  • 査読あり
• [学会発表] Trigonometric and elliptic solutions of Sakaki-Kakei equations (2013)
  • 著者名/発表者名: K. Kondo
  • 学会等名: China-Japan Joint Workshop on Integ -rable Systems 2013
  • 発表場所: Kyoto University, Kyoto, Japan
  • 年月日: 2013-03-18
• [学会発表] 重複固有値をもつ3重対角行列が定めるqd変数の漸近挙動について (2013)
  • 著者名/発表者名: 赤岩香苗, 近藤弘一, 岩崎雅史, 中村佳正
  • 学会等名: 2013年日本応用数理学会研究部会連合発表会
  • 発表場所: 東洋大学
  • 年月日: 2013-03-14
• [学会発表] 計算機におけるニュートン法の収束性および誤差評価について (2012)
  • 著者名/発表者名: 安藤達則,近藤弘一,岩崎雅史
  • 学会等名: 第10回計算数学研究会
  • 発表場所: 鈴鹿
  • 年月日: 2012-12-01
• [学会発表] 非対称行列の固有値を保存した3重対角化について (2012)
  • 著者名/発表者名: 赤岩香苗,近藤弘一,岩崎雅史,中村佳正
  • 学会等名: 第10回計算数学研究会
  • 発表場所: 鈴鹿
  • 年月日: 2012-11-30
• [学会発表] A tridiagonalization for nonsymmetric complex matrix in terms of the finite discrete Toda equation (2012)
  • 著者名/発表者名: K. Akaiwa, K. Kondo, M. Iwasaki, Y. Nakamura
  • 学会等名: International Congress on Computat-ional and Applied Mathematics
  • 発表場所: Ghent University, Gent, Belgium
  • 年月日: 2012-07-12
• [学会発表] 有限戸田格子方程式に関連する3重対角行列の固有値について (2012)
  • 著者名/発表者名: 赤岩香苗,近藤弘一,岩崎雅史,中村佳正
  • 学会等名: 日本応用数理学会2012年度研究部会連合発表会 「行列 ・固有値問題の解法とその応用」
  • 発表場所: 九州大学伊都キャンパス
  • 年月日: 2012-03-08
• [学会発表] 第1型および第12型Sakaki-Kakei方程式の自己準共役性と特殊解 (2011)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一
  • 学会等名: 九州大学応用力学研究所 共同利用研究集会 「非線形波動研究の進展 -現象と数理の相互作用-」
  • 発表場所: 九州大学応用力学研究所
  • 年月日: 2011-10-29
• [学会発表] 固有値分解のための超平面制約法に対する理論解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 吉武奈緒美,岩崎雅史,近藤弘一
  • 学会等名: 研究集会「非線形波動研究の新たな展開 ― 現象とモデル化 ―」
  • 発表場所: 九州大学応用力学研究所
  • 年月日: 2010-10-29
• [学会発表] On a max-plus version of the Stieltjes function (2010)
  • 著者名/発表者名: Mukaihira, Y. Mori, K. Kondo
  • 学会等名: International conference on numerical analysis and applied mathematics 2010
  • 発表場所: Rhodes, Greece
  • 年月日: 2010-09-23
• [学会発表] 非自励な保存量をもつSakaki-Kakei方程式について (2010)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一
  • 学会等名: 日本応用数理学会2010年度年会
  • 発表場所: 明治大学
  • 年月日: 2010-09-08
• [学会発表] Kantorovichの定理による超平面制約特異値分解法の半局所収束性とその応用 (2010)
  • 著者名/発表者名: 矢谷健一, 近藤弘一,岩崎雅史
  • 学会等名: 日本応用数理学会2009年度研究部会連合発表会
  • 発表場所: 筑波大学
  • 年月日: 2010-03-08
• [学会発表] Solvable chaotic systems derived from tridiagonal determinant and Newton's method (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Kondo
  • 学会等名: China-Japan Joint Workshop on Integrable Systems
  • 発表場所: Shaoxing Univ., China
  • 年月日: 2010-01-08
• [学会発表] 非線形方程式のSteffensen法とその拡張について (2009)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一,中村佳正
  • 学会等名: 加速法ワークショップ
  • 発表場所: 東京女子大学
  • 年月日: 2009-11-28
• [学会発表] 特異値分解のための超平面制約法に関する数値性能評価 (2009)
  • 著者名/発表者名: 矢谷健一,近藤弘一,岩崎雅史
  • 学会等名: 日本応用数理学会 第8回「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会
  • 発表場所: 国立情報学研究所
  • 年月日: 2009-11-26
• [学会発表] 超平面制約付き非線形方程式に対するニュートン反復を利用した特異値分解法 (2009)
  • 著者名/発表者名: 矢谷健一,近藤弘一,岩崎雅史
  • 学会等名: 研究集会「非線形波動の現状と将来」
  • 発表場所: 九州大学応用力学研究所
  • 年月日: 2009-11-20
• [学会発表] べき乗法とqd表による密行列の三重対角化について (2009)
  • 著者名/発表者名: 大西洋平,近藤弘一
  • 学会等名: 研究集会「非線形波動の現状と将来」
  • 発表場所: 九州大学応用力学研究所
  • 年月日: 2009-11-20
• [学会発表] 算術調和平均アルゴリズムとSakaki-Kakei方程式の一般解とその分類 (2009)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一
  • 学会等名: 研究集会「非線形波動の現状と将来」
  • 発表場所: 九州大学応用力学研究所
  • 年月日: 2009-11-20
• [学会発表] 特異値分解に関する超平面制約法について (2009)
  • 著者名/発表者名: 矢谷健一,近藤弘一,岩崎雅史
  • 学会等名: 第7回計算数学研究会
  • 発表場所: 会津大学
  • 年月日: 2009-10-17
• [学会発表] 超平面型べき乗法と qd 表について (2009)
  • 著者名/発表者名: 大西洋平,近藤弘一
  • 学会等名: 第7回計算数学研究会
  • 発表場所: 会津大学
  • 年月日: 2009-10-17
• [学会発表] 超平面制約付き非線形方程式の解法による特異値分解アルゴリズムの収束性について (2009)
  • 著者名/発表者名: 矢谷健一,近藤弘一,岩崎雅史
  • 学会等名: 日本応用数理学会2009年度年会
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 2009-09-29
• [学会発表] 超幾何関数で表される不変量をもつ Sakaki-Kakei 方程式の一般解について (2009)
  • 著者名/発表者名: 近藤弘一
  • 学会等名: 日本応用数理学会2009年度年会
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 2009-09-29