研究概要 |
今年度は,ランダムに変化する光学トラップポテンシャル下でのボーズ・アインシュタイン凝縮のモデル方程式に関して,高次元での初期値問題可解性について調べ論文にまとめた.この項目についての研究協力者Anne de Bouard氏(Ecole Polytechnique,フランス)と議論するため4月から6月にかけてParisへ出張した.論文は現在投稿中である. この滞在期間に,Montpellierにも一週間滞在し講演を行った. 12月6日~8日に研究集会「Stochastic Problems and Nonlinear PDEs」を京都大学で開催した.この機会を利用して,上記モデル方程式においてノイズの与える影響と解の大域的挙動についてLaurent DiMenza氏(Reims大学,フランス)と数値実験を用いた観察を行う予定であったが,思うように進まなかったため22年度分研究費の一部を繰越しした. さらに,有限個の不純物のある光導波路モデルに関して,6月上旬にイタリアへ出張し,専門家であるAndrea Sacchetti(Modena大学,イタリア)と話し合った.二つの井戸を持つポテンシャルを伴うSchrodinger方程式の波動関数の対称性の崩れについて共同研究を行った.
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