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2010 年度 実績報告書

擬微分作用素と時間周波数解析

研究課題

研究課題/領域番号 21740097
研究機関大阪大学

研究代表者

冨田 直人  大阪大学, 理学研究科, 講師 (10437337)

キーワードフーリエマルチプライヤー / 多重線形 / L^p-有界性
研究概要

フーリエマルチプライヤーは,偏微分方程式の研究において非常に重要な役割を果たす.例えば,熱方程式,波動方程式などの基本的な方程式から,非線形偏微分方程式まで,現在の偏微分方程式論の研究には必要不可欠な道具である.
調和解析の分野において,フーリエマルチプライヤーに対してどれだけの滑らかさを要求すれば作用素として有界になるのか.という問題は基本的である.そして,多くの研究者がこの問題を考え,線形の場合の重要な結果の一つとしてHormanderの定理がよく知られている.これは,弱い滑らかさの仮定の下での作用素の有界性を保証する定理である.現在この分野では,これまでに知られている線形の理論を多重線形の場合に拡張する研究が盛んである.単なる一般化ではなく,多重線形の理論により初めて与えられる偏微分方程式への応用も知られており,多重線形の場合への拡張は非常に重要である.
多重線形のフーリエマルチプライヤーの有界性の結果として,Coifman-Meyerの定理は基本的である.しかし.彼らの結果を線形の立場から眺めた場合,有界性を保証するためにマルチプライヤーに対して要求する滑らかさの仮定が強すぎる.この滑らかさの仮定を弱めるために,本年度は研究成果欄で述べた多重線形フーリエマルチプライヤーに対するHormander型の定理の研究を推し進めた.具体的には,宮地晶彦教授(東京女子大学)と共に,より少ない滑らかさの仮定の下での多重線形フーリエマルチプライヤー作用素のHardy空閲上での有界性について研究した.特別な場合には最適な滑らかさの仮定を見つけることに成功したので,今後も引き続き本年度の研究をさらに発展させたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A Hormander type multiplier theorem for multilinear operators2010

    • 著者名/発表者名
      N. Tomita
    • 雑誌名

      Journal of Functional Analysis

      巻: 259 ページ: 2028-2044

    • 査読あり
  • [学会発表] A Hormander type multiplier theorem for multilinear operators2010

    • 著者名/発表者名
      N.Tomita
    • 学会等名
      International Workshop "Fourier Analysis and Partial Differential Equations"
    • 発表場所
      University of Gottingen (Germany)(招待講演)
    • 年月日
      2010-06-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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