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2011 年度 実績報告書

複素幾何光学解の解析に基づく数学的逆問題とその理工学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21740107
研究機関同志社大学

研究代表者

多久和 英樹  同志社大学, 理工学部, 准教授 (80403111)

キーワード逆問題 / 複素幾何光学解 / カーレマン評価
研究概要

今年度は、楕円型方程式における等角写像に対応した擬リーマン計量における等角写像を考察し、複素相関数の一種である新しいLimiting Carlemanweightを見つけることが出来た。これは複素幾何光学解の相関数にあたり、これを用いて定義される偏微分方程式の特殊解の遠方での増加と減少度、及び振動の具合を制御している。従って、新しい特殊解を見つけたことになる。従来は楕円型方程式のみにこの種の例が知られていたが、双曲型方程式を含む2階実主要型方程式に対する例は知られていなかった。
また現在、複素幾何光学解を構成する1つの方法で重要なカーレマン評価を考察している。David Dos Santos Ferreira(Paris 13 Univ.,France)とJerome Le Rousseau(Univ.Olreans,France)との共同研究で、もっとも基本的な場合に限定すれば、新しい相関数に対応した大域的なカーレマン評価に対する最初の結果を得た。現在、細部のチェックを行っている。対応する逆問題の例に関しては、共同研究が継続されている。
上記の応用として、流体力学に現れる連立の方程式の係数決定逆問題を考察している。
Jenn-Nan Wang(National Taiwan Univ.,Taiwan)氏との共同研究になるが、漸近解の構成のうち、複素相関数の決定と振幅関数の決定までできた。現在、漸近解の誤差項の評価と係数決定のアルゴリズムを考察しておりこの部分は研究を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

海外研究者との2件の共同研究である、Wang氏(National Taiwan Univ.)との流体力学に現れる方程式への複素幾何光学解の応用、及びDavid Dos Santos Ferreira(Paris 13 Univ.,France)とJerome Le Rousseau(Univ.Olreans,France)との新しい大域的なカーレマン評価に関して、新しい成果が得られているため。

今後の研究の推進方策

先ず、現在進行中の2つの共同研究を論文にまとめるための最終的な検討が必要である。海外との共同研究のため、交流の促進が研究遂行のために重要となる。次年度に国際研究集会を企画し、申請者の研究と関連する話題も含め広く意見を求める。残りの研究課題も現在継続中である。確実に研究を進めるため、部分的な結果からセミナー等で公表をし、客観的な意見や修正が必要な項目の有無をチェックする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 一次元熱方程式における熱源決定逆問題2011

    • 著者名/発表者名
      浦部治一郎・押目頼昌・多久和英樹・櫻井翔太
    • 雑誌名

      同志社大学理工学研究報告

      巻: 52号 ページ: 87-92

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公開日: 2013-06-26  

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