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2009 年度 実績報告書

大強度ハドロンビーム対応型偏極陽子標的の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21740156
研究機関山形大学

研究代表者

堂下 典弘  山形大学, 理学部, 助教 (90451658)

キーワード偏極標的 / COMPASS実験 / 核子スピン構造 / ドレル・ヤン過程
研究概要

スイスのジュネーブにあるヨーロッパ原子核研究機構(CERN)のCOMPASS実験では、核子内のスピン構造を調べるために大強度ハドロンビームと偏極陽子標的を用いた偏極ドレル・ヤン実験を計画している。その実験に対応できる偏極標的物質の開発を行うべく、新たな装置の構築、測定、最適化を行った。ハドロンビームを用いると標的内で生成される2次粒子が標的物質の温度上昇を招くため、偏極度の低下が問題となる。偏極効率を上げるためにドイツのボッフム大学の偏極システムを用いてNH_3に対しマイクロ波変調効果を調べたが、変調効果よりもマイクロ波の強度の調整が重要であることが分かった。そのため、実際の実験を想定して大強度マイクロ波を微調整できるようアッテネーターを取り付け、リモートコントロールシステムを構築した。また、陽子の偏極度測定時にバックグラウンドとして想定される標的物質を収めるホルダーを陽子フリーするために様々なテフロン材質の陽子含有率の測定を行い、最大で2%程度であることが分かり、偏極度測定誤差を最小限に抑えることができることが分かった。標的物質は、希釈冷凍機を用いて50mKに冷やされる。ハドロンビームにより希釈冷凍機の到達温度が上がるので、冷却能力を高めるべく、新たなポンプシステムを導入した。同時に偏極度校正時の温度をより安定にさせ、偏極度測定誤差を最小限にさせるために蒸留槽の温度を一定にするシステムを構築した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Transversity results and polarized Drell-Yan measurement at COMPASS2009

    • 著者名/発表者名
      堂下典弘
    • 学会等名
      日米合同物理学会
    • 発表場所
      ヒルトン・ワイコロア(ハワイ・アメリカ)
    • 年月日
      2009-10-17
  • [学会発表] Polarized Drell-Yan measurement at COMPASS2009

    • 著者名/発表者名
      堂下典弘
    • 学会等名
      The 7^<th> Circum-Pan-Pacific Symposium on High Energy Spin
    • 発表場所
      遊学館(山形)
    • 年月日
      2009-09-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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