観測の進展に伴い、宇宙の「標準モデル」が確立し、宇宙論研究の主流は、標準モデルのより深い理解とその根源的理由を問う、「精密宇宙論」へとパラダイムシフトした。今後10年間で観測の大規模化・精密化がさらに進み、観測データと比較して微弱なシグナルを検出・測定するための、理論テンプレートの高精度化が重要かつ急務な状況である。本課題では、構造形成の基礎理論に基づき、摂動論的計算手法を用いて、様々な観測効果・物理過程を考慮した次世代銀河サーベイの高精度理論テンプレートを開発、将来の精密宇宙論に向けた実用性の高い解析手法を構築した。
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