23年度は、当初の実施計画では駆動部とCCDの接続をまず行う予定であったが、先に読み出し部の駆動確認を優先した。ファンクションジェネレータからCCDの出力信号を模擬した波形を出力し、これをADCボードへ入力した。ADCボードはSpaceWireのインタフェースを持つものを使用した。 この際、ADCボードの仕様が出力信号と適応しなかったため、アンプの倍率を変更する、などの修正を行った。また、他のADCボードの適用も検討したが、こちらは実施には至っていない。 上記改修などに手間取ってしまったため、駆動部とCCDの接続については、未完了である。早急に実施し、システム全体の組み上げを完成させる予定である。 試験システムの製作の面では、昨年度中に真空槽・冷凍機を導入したが、今年度はそれに続いてX線発生装置を導入した。今後の展開を考慮に入れて試験システム全体を入手性・可搬性の優れたもので統一しているため、X線発生装置もUSB接続でパソコンからコントロール可能なものとした。サイズも小さく、可搬性に問題はない。本研究課題の当初の予定では、既存のX線源を利用した性能評価にとどめる予定であったがこのX線発生装置を使用することにより、より詳細な性能評価が可能となる。この発生装置を利用した性能評価システムの構築は、今後の新たな研究課題として取り組んで行く予定である。 冷凍機・真空ポンプなどの周辺機器については、真空槽に組み込み動作試験を行った。加えて、圧力・温度モニタ用の環境も整えた。
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