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2009 年度 実績報告書

角度分解光電子分光によるウラン化合物の隠れた秩序状態および磁性状態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21740271
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

藤森 伸一  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (70343936)

キーワード重い電子系 / 隠れた秩序 / ウラン化合物 / 光電子分光 / 放射光
研究概要

本課題では、重い電子系ウラン化合物URu_2Si_2における隠れた秩序状態、およびウラン化合物超伝導体における磁性状態の性質を明らかにすることを目的として、軟X線と低エネルギーレーザー光を光源とした角度分解光電子分光(ARPES)を用いてこれら秩序状態における電子状態の直接観測を行う。平成21年度は軟X線光電子分光実験における試料温度の低温化を進めるため、SPring-8 BL23SU光電子分光装置において試料マニピュレータの改造を行った。低温化を達成するために小型化したマニピュレータ先端部と試料ホルダーを開発して熱容量を減少させた。また、試料周りを2重のシールドで覆うことにより外部からの熱輻射の影響を排除する改造を行った。これらの改造によって現状で8K程度の最低到達低温が達成されており、URu_2si_2の転移温度(17.5K)を挟んだ測定は可能であるため、転移温度上下での測定を行った。得られた実験データは現在解析を進めており、今後理論計算と比較しながら基底状態における電子状態および転移温度上下における電子状態の変化に関する理解を進める。マニピュレータについては更なる低温化を図るため、平成22年度も研究と同時並行で今後も改造を進める。LE-ARPESについては他グループによりURu_2si_2の研究が先行して行われてしまったため、研究ターゲットを磁性と超伝導の共存を示すUPd_2Al_3に変更し、角度分解光電子分光実験を行った。反強磁性転移温度(14K)上下、およびさらに100K程度の高温での測定を行い、反強磁性転移による電子状態の変化を調べた。現在データ解析を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Angle Resolved Photoemission Study on Uranium Compounds2010

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Fujimori
    • 雑誌名

      Journal of Physics Conference Series (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 軟X線ARPESによるアクチノイド化合物の電子状態2010

    • 著者名/発表者名
      藤森伸一
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2010-03-21
  • [学会発表] UPd_2Al_3およびUNi_2Al_3の常磁性状態におけるフェルミ面2009

    • 著者名/発表者名
      藤森伸一
    • 学会等名
      日本物理学会第64回秋季大会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2009-09-25
  • [学会発表] Electronic Structure of UN : ARPES study2009

    • 著者名/発表者名
      藤森伸一
    • 学会等名
      ICM-2009
    • 発表場所
      Karlsruhe
    • 年月日
      2009-07-30
  • [学会発表] Soft X-ray ARPES Study on Heavy Fermions2009

    • 著者名/発表者名
      藤森伸一
    • 学会等名
      CORPES '09
    • 発表場所
      Zurich
    • 年月日
      2009-07-21
  • [学会発表] Angle Resolved Photoemission Study on Uranium Compounds2009

    • 著者名/発表者名
      藤森伸一
    • 学会等名
      ACTINIDES-2009
    • 発表場所
      San Francisco
    • 年月日
      2009-07-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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