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2010 年度 実績報告書

確率的レーブナー方程式および共形場理論を用いた2次元臨界確率過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21740285
研究機関東京大学

研究代表者

堺 和光  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (10397028)

キーワード確率的レーブナー方程式 / SLE / 確率過程 / 共形場理論 / 可積分系 / 厳密解 / ベーテ仮説
研究概要

今年度は研究実施計画に基づき下記の研究を遂行した.
臨界イジング模型の+および-スピンのなすクラスター境界線や,臨界密度におけるパーコレーションなどは、共形不変性を持つフラクタル曲線をなすことが知られている.今世紀初頭,これらの曲線はstochastic Loewner evolution(SLE)とよばれる発展方程式で記述されうることが解明されつつある.一方,2次元臨界現象を記述する理論として共形場理論(CFT)があり,対応する可解模型の存在も無数に知られている.ところが、SLEとCFTおよび可解模型の対応関係には未解明な部分が多く残されている.
我々は,SLEにリー環の内部対称性を持たせる拡張を行い,その拡張されたSLEと対応するCFTであるWZW模型との関連を研究した.系のマルチンゲール性は,境界演算子がKZ方程式の解となることを利用して,SLEが描くフラクタル曲線のフラクタル次元が中心電荷およびリー環の双対Coxeter数等で記述されることを明らかにした.さらに,この拡張されたSLEの幾何的な変形に関する研究も併せておこない,radial SLEやdipolar SLEを導出した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 可積分系とベーテ仮説2011

    • 著者名/発表者名
      堺和光
    • 雑誌名

      数理科学

      巻: 2月号 ページ: 19-26

  • [雑誌論文] Thermodynamics and correlation functions of spin-1/2 fermions with repulsive interaction2011

    • 著者名/発表者名
      J.Y.Lee, X.W.Guan, K.Sakai, M.T.Batchelor
    • 雑誌名

      プレプリントarXiv:1104.2352

      巻: (掲載確定)

  • [学会発表] Wess-Zumino-Witten 模型に付随するSLE2010

    • 著者名/発表者名
      堺和光
    • 学会等名
      日本物理学会 秋季大会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] Stochastic Loewner evolutions with Lie algebraic symmetries2010

    • 著者名/発表者名
      K.Sakai
    • 学会等名
      The IUPAP 24st, International Conference on Statistical Physics (STATPHYS 24)
    • 発表場所
      ケアンズ オーストラリア
    • 年月日
      2010-07-19

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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