ゲル表面には波長によって二種類の波が伝搬すると考えられている。波長の長い波は表面張力波に一致し、波長の短い波はレイリー波(表面弾性波)に一致する。しかし、二つの波は伝搬状態が根本的に異なり、表面張力波は波の進行方向に対し前方円運動をし、レイリー波は後方楕円運動をする。このため、両者の波が競合する波長領域では特殊な波が伝搬することが予想される。これまで中間領域の表面波については実験的にも理論的にも様々な報告があるが、未だ整理されていない。本研究では、表面粒子の挙動を直接観察する装置を開発し、二つの表面波モードによる表面近傍粒子の回転運動を観察した。
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