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2009 年度 実績報告書

蛇紋岩メランジにおける交代作用と変形の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 21740385
研究機関北九州市立自然史・歴史博物館

研究代表者

森 康  北九州市立自然史・歴史博物館, 自然史課, 学芸員 (20359475)

キーワード岩石・鉱物・鉱床学 / 地殻マントル物質 / 変成岩 / 蛇紋岩メランジ / 交代作用 / 変形 / 変成流体
研究概要

長崎変成岩類の蛇紋岩メランジにおける交代作用と変形の成因的相互関係を明らかにすることを目的として野外調査および室内研究を実施した。野外調査では、研究地域の踏査を実施し蛇紋岩メランジの産状を記載するとともに室内研究用の試料を採集した。室内研究では試料の薄片顕微鏡観察、全岩化学組成分析、EPMA分析、ラマン分析などを実施した。その結果として以下の成果を得た。
1. 蛇紋岩メランジの分布と周辺の地質を記載した。特に蛇紋岩メランジ周辺の片岩類の変形を記載・整理して、両者の変成・変形史の比較を行う基礎データを得た。この作業は対象地域が広いためまだ完了に至っていないため、平成22年度も継続して実施する予定である。
2. 西樫山岩体(西彼杵)において泥質片岩の曹長岩化に伴う流体生成を明らかにした。ここでは特に泥質片岩の石墨の消費によりCH_4または/およびCO_2が生成されている点が沈み込み帯における炭素循環を考える上で重要である。変形は小さく曹長岩化との関係は明瞭ではなかった。研究成果は学会およびシンポジウムで発表されたほか、論文としてAmerican Mineralogistに投稿され改稿中である。
3. 川原木場岩体(野母)において泥質片岩の曹長岩化を記載した。ここでは曹長岩化に伴うものと思われる変形が観察された。また、採集試料の薄片顕微鏡観察および全岩化学組成分析により曹長岩化に伴う物質移動が明らかになった。今後、交代作用と変形の成因的相互関係については解析を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Metasomatic fractionation between LIL elements and HFS elements in subduction-zone melange2009

    • 著者名/発表者名
      Mori, Y., Shigeno, M., Mishiyama, T.
    • 学会等名
      Kumamoto International Symposium III
    • 発表場所
      熊本大学(熊本県)
    • 年月日
      2009-10-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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