• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

定常テラヘルツ帯電子管のプラズマ科学的基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 21740394
研究機関金沢大学

研究代表者

曽我 之泰  金沢大学, 数物科学系, 助教 (90525148)

キーワード非中性プラズマ / 後進波発振管 / テラヘルツ光源
研究概要

本年度は後進波発振管(BWO)のシミュレーションによる発振実験と非中性プラズマ閉じ込め装置の構築に着手した。
1. 後進波発振管(BWO)のシミュレーションによる発振実験
(1) 10GHzらせんBWO
電子ビームをらせん型遅波回路の内側に通した場合と、外側に通した場合について、荷電粒子シミュレーションを行った。両者とも、加速電圧10keVの電子ビームに対し9GHzの電磁波発振を確認した。電磁波の出力は、外側にホロー状ビームを通した方が1.5倍向上した。これはビームと遅波回路の相互作用領域が増えたためであると考えられる。
(2) 100GHzインタディジタルBWO
2つの櫛を合わせた形状であるインタディジタル型の遅波回路を備えた発振周波数100GHzのBWOを設計し、荷電粒子シミュレーションを行った結果、周波数100GHz、出力1Wの電磁波発振を観測した。遅波回路と電子ビームを多層構造にした場合、発振効率が向上することが判明した。この構造によりテラヘルツ帯電子管の高出力化が期待される。
2. 非中性プラズマ閉じ込め装置の構築
電子源より生成された電子群を磁場と電位により捕捉・保持する装置として、多重電極型閉じ込め装置を構築中である。磁場装置、閉じ込め電極、電流導入端子、ファラデーカップおよびこれらを組み込んだ上での真空テストを行った。現在、電子ビーム入射実験に着手できる状況にある。
来年度は、非中性プラズマ装置によるホロー状ビーム特性の測定、バンチした電子群の分散特性の観測を行う。また、シミュレーション結果に基づき実際にBWOの製作を行い、電磁波発振実験を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Turbulence and structure formation associated with vortex dynamics innon-neutral plasma flow2010

    • 著者名/発表者名
      Yasuhito Kiwamoto
    • 雑誌名

      Plasma Fusion Research (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Particle simulation study of 96 GHz Interdigital BWO2010

    • 著者名/発表者名
      Yukihiro Soga
    • 学会等名
      The 3rd International Workshop on Far-Infrared Technologies 2010
    • 発表場所
      University of Fukui(福井県)
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] ホロー状電子ビームを用いた螺旋構造BWOの出力特性2009

    • 著者名/発表者名
      加藤真志
    • 学会等名
      日本物理学会北陸支部定例学術講演会
    • 発表場所
      金沢大学(石川県)
    • 年月日
      2009-12-05
  • [学会発表] CST Studio Suiteを用いた後進波発振管のシミュレーション2009

    • 著者名/発表者名
      曽我之泰
    • 学会等名
      「パルスパワー技術を用いた粒子ビームと高エネルギー密度プラズマ科学の最前線」研究会
    • 発表場所
      核融合科学研究所(岐阜県)
    • 年月日
      2009-11-20

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi