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2010 年度 実績報告書

純イオンプラズマを用いたビームハロー形成過程の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21740400
研究機関広島大学

研究代表者

伊藤 清一  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教 (70335719)

キーワードイオンプラズマ / ビーム物理 / ビームハロー / 空間電荷効果
研究概要

加速器中を伝搬するビームでは様々な要因により,その主たるビーム(コア)の周辺に希薄なビーム(ハロー)が形成される.ハローが成長すると構造物に衝突し,これを放射化する.そのため,その発生・成長の程度を予測し,これを如何に抑制するかは重要な課題である.本課題では加速器ビームとほぼ等価な物理系である線形ポールトラップに捕捉したイオンプラズマを用い,ビームハロー形成過程を実験的に研究することを目的とする.
現在使用している線形ポールトラップでは,イオンプラズマが捕捉領域全体に広がっているため,ハローの形成を明確に観測することが難しい.そこで,本研究では「細い」イオンプラズマの生成を目指し,実験を行なってきた.
本年度は,小さなイオントラップで捕捉した小さなプラズマを大きなトラップに入射することで,細いプラズマを生成する方法を検討する予定であった.しかしながら,小さなトラップは製作が難しく,幾つかの技術的な課題があり,完成には至らなかった.ただし,これらの技術的な課題については,現在も金属加工の専門家と相談中であり,近々クリア出来ると考えている.
そこで,本年度後半には,プラズマを細くすることは一時,棚上げし,従来の線形ポールトラップに捕捉した「太い」イオントラップを用いてハロー形成とその検出が可能かを実験的に検討した.その結果,条件によっては非常に大きなハローが発生し,その場合には明確に観測出来ることを確認した.この結果はイオンプラズマを用いて系統的にハロー形成実験を行えることを示唆している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Experimental study of coherent betatron resonances with a Paul trap2010

    • 著者名/発表者名
      S.Ohtsubo, M.Fujioka, H.Higaki, K.Ito, et al.
    • 雑誌名

      Phys.Rev.STAB.

      巻: 13 ページ: 044201-1-044201-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Simulation study on coherent resonant instability of non-neutral plasmas confined in a linear Paul trap2010

    • 著者名/発表者名
      H.Sugimoto, K.Ito, H.Okamoto, S.M.Lund
    • 雑誌名

      Proc.1st International Particle Accelerator Conf

      ページ: 4668-4670

  • [雑誌論文] S-POD experiments of space-charge-dominated beam resonances2010

    • 著者名/発表者名
      H.Okamoto, S.Ohtsubo, M.Fujioka, K.Ito, H.Sugimoto, et al.
    • 雑誌名

      Proc.1st International Particle Accelerator Conf

      ページ: 1339-1341

  • [学会発表] 線形ポールトラップに捕捉したイオンプラズマの共鳴不安定性に対する空間電荷効果の影響2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤清一
    • 学会等名
      第27回プラズマ・核融合学会年会
    • 発表場所
      北海道札幌市
    • 年月日
      2010-12-03

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公開日: 2012-07-19  

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